2021年初個展、備忘録

展示

昨年2021年12月に2週間ほど、人生初の個展となる
「MOE Shinohara展 〜Remember〜」を開催

私の中で一つ目標とすることを達成した

あれから、あっという間に1年が経とうとしていることに驚き
時の経過の速さを感じてならない
(というか、年末が近づくと恒例行事のように思い出す)



大切なターニングポイントとなった当時のことを
ブログに記録しておこうと今頃になって思い立った

 

 

昨年は心身ともに良い状態とは言えなかった

活力が無く、気分も低空飛行な毎日が続く

けれど、私の魂は、行動できない私の体をもどかしく思っているようで
うずうず、モヤモヤ、ぐるぐると騒がしい

 

10月、軽井沢から東京に帰って来て、よく行く菜食レストランに仲間と集う

以前から、作家が変わるがわるお店の壁面を借りて、作品を展示したり販売したりしているのは知っていたものの、あまりピンときてはいなかった

 

何かをやろうと決断する時はいつも突然で
本当に自分のことがよくわからない

 

その日は、見えない何かに背中を押された感覚で
気づくと店主に「個展をやりたい」と伝えていた

 

そこからは、とにかく忙しい
体力と精神力を個展までの2ヶ月に全集中させる

個展をやると公言したのはいいが、展示するものが何もなかった

期限というものが大嫌いなのに
結局、自分でギリギリ間に合うかどうか、際どい終わりを決めてしまう

いつもこうだ

心の中でぶつくさ言いつつ、そんな状況を楽しんでいる自分もいて
この天使と悪魔のような相反する二つの感情が
常に共存しながら、私を支えてくれている

 

描くのが遅いタイプの私は、なんとか新作3点を描き
少し前に描いた鉛筆の風景画1点を加えた、合計4点を発表することにした

 

今まで見てきた展覧会を思い出しながら
こういうのあったよね・・・と、手探りで一つ一つ形にしていく

個展前夜にスチパネで作った作品の表題と案内

人に頼むなりして、もっとスマートに進めたいという願望がありつつも
一つ一つ手作りしていると、制作過程で出た小さな紙くずでさえも
愛おしくなってくる

 

初めから上手くいってしまうと、こういう地道なプロセスで知る
小さな感情の動きを発見できないのかもしれないと思うと

私はとても貴重な段階を踏んでいて
今後、もっともっと大きな会場で展覧会をする日が来た時に
なんらか、私の礎になるような気がしている

 

良いことも、悪いと思えることも
無駄なことなんて、本当に何一つないのだろう

これを体感していることは、人生の希望を見ているようだった

 

 

そして、展覧会当日

個展会場となった原宿・神宮前のFood Concept Shop MOMINOKI HOUSEさん
店頭に置かせて頂いた案内

会場が行き慣れた場所だったこともあり
落ち着いて準備をする事ができた

 

長い間、自分の作品を人様に見てもらうことなど
叶わないと思っていた私にとって

この状況を創り出せたことは、過去の自分からしたら大きな飛躍

本当に本当に、よくここまで頑張ったね
と伝えたい

 

個展の風景
来てくださった方が手に取って見られるように、作品紹介のファイルを設置

 

個展は2週間を通して、毎日のように友人が来てくれたり
レストランに訪れた方が食事のついでに作品を見て下さったりした

また、SNSで展覧会について投稿すると
疎遠になっていた友人や知り合いからもメッセージをもらい
再びご縁が繋がったことを、とても嬉しく思った

 

初めの一歩は誰でもおぼつかない
未来への期待はあれど、同時に出てくる恐れから行動できなくなる人もいるかもしれない

でも「何かをやりたい」という純粋な気持ちを
私はもう無視できない

それが、本質を見るということだと思っているし
私が私にやりたいと思うことをさせてあげるということは
自分を愛すること、自分を信じること、自己受容になる

誰も気にしないほどの小さなことでもいい

それを強く強く学べた大切な経験となった
これからも、瞬間の閃きに心を留めて
夢を現実にできる自分でありたいと、そう願う

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