私が小学生の頃、いわさきちひろさんが好きな母に連れられて、初めて訪問しました
活発なこども時代、まだまだ絵画を観るということの奥深さなどわからない私でした
しかしその時の体験は、いわさきちひろさんの絵を見る度に、光を浴びたビー玉のようにキラキラと光るのでした
ここ数年は、毎年のように長野の安曇野ちひろ美術館には訪問していたものの、東京のちひろ美術館は小学生以来ご無沙汰でした
近くにあるから、いつでも行けるからと、その安心感で長い間遠のいていました
夏のような日差しの中を歩き閑静な住宅街を抜けると、ちひろ美術館はありました
記憶の断片を携えて、懐かしさと一緒に来訪です
ちひろ美術館 滞在記
ちひろ美術館・東京は、いわさきちひろさんのご自宅兼アトリエ跡地を改装
1977年に世界初の絵本美術館として開館しました
今回は以下の展示を観て、約1時間ほどの滞在でした
・展示:幼い日に見た夢 いわさきちひ展/2022年6月19日(日)まで
・企画展:エリック・カールとアメリカの絵本画家たち/2022年6月19日(日)まで
入館するとすぐ目の前が受付、大人1,000円の入館料をお支払いしました
リピート割というサービスがあり、次回チケットを持参すると半額の500円で入館できるとのことです
ちなみに、いつまで有効なのか期限を確認するのを忘れました…
私が訪問したのは平日のお昼間でしたが、小さなこどもを連れた女性やご婦人達で賑わい、お一人で来られている男性もちらほら
ちひろ美術館は全館2002年にバリアフリー施設として生まれ変わった経緯があり、車椅子やベビーカーでの移動も十分なスペースが確保されています
館内図は、美術館の公式ホームページの「施設案内→フロアマップ」からご覧になれます
https://chihiro.jp/tokyo/visit/#floormap
1階は「ちひろの庭」が臨める造りとなっていて、緑色の芝生や植木の花々をぼーっと見つめていると、空に飛んでいく風船のようにふわふわと軽い心持ちになったよう
2階も大きな窓から見える緑と時間によって違うおひさまの色に、外との隔たりが感じられない広々とした雰囲気でとても過ごしやすかったです
展示内容は全て写真・動画撮影禁止となっていたので、ここは来館した際のお楽しみです
1階 展示室1,3,4/ちひろのアトリエ
1階は「展示室1、3、4」「ちひろのアトリエ」を見ることができます
まずは1階を回ってから、2階「展示室2(企画展)」へ行くのがスムーズです
「ちひろのアトリエ」は、当時のいわさきちひろさんのアトリエをお部屋ごと復元されていて、たくさんの作品を生み出したであろう机の上には、すぐに描けるように絵の具や筆、パレットなどが整頓されていました
机の後ろには、たくさんの書籍が詰まった本棚もあり、参考にしながら作品作りをしていたのだろうと想像が膨らみます
作家のアトリエというのは、なぜこうもワクワクするのでしょうか
生前は建物の2階、大きな南向きの窓から身近な自然や鉢植えを眺めながら製作にあたっていたようです
2階 展示室2/図書室/こどもの部屋
2階は「展示室2(企画展)」「図書室」「こどもの部屋」があります
階段横に、ショートムービを鑑賞できるスペースもありました
企画展では「はらぺこあおむし」などで有名なエリック・カールトンと、海外の絵本作家の原画が2つのブースで分かれていました
実際に出版された絵本が手にとれるように設置されていて、気になったものはその場でパラパラと立ち読みできます
いわさきちひろさんのふんわりとした透明水彩の表現とは全く違うテイストの作品群に触れられるので、使われている画材や描き方など、個性の違いが興味深かったです
続いて「図書室」へ
「図書室」にはいわさきちひろさんの絵本をメインに、世界の絵本が読めるスペースとなっています
ここも居心地がよく何時間でもいられそうです
こちらの本棚に並んでいるのは、なんと美術館開館から今までに来館した方々のメッセージが書かれたノート
美術館が愛されていることがわかりますね
分厚く重みのあるノートに時間の経過を感じ、いわさきちひろさんに魅了された方々の気持ちを垣間見ることができました
「こどもの部屋」は、赤ちゃんや小さいこどものママ、パパが入れるスペース
靴を脱いで入る絨毯のお部屋で、今日も赤ちゃん達が遊んでいました
時期によっては、読み聞かせのイベントも開催しているようです
カフェ
カフェメニューは、コロナ対策もあるようで数年前とは大幅に変更されていましたが、鑑賞後の足を労わりながら小休憩するには十分の内容だと思います
ドリンクは、缶またはペットボトルの提供です
・お水
・リンゴジュース
・ほうじ茶
・コーヒー
フードは、個包装のお菓子でミュージアムショップでも購入できます
・アップルパイ
・マロンケーキ
(※内容は2022年6月現在のもの)
アップルパイとマロンケーキは、両方ともしっとりタイプのお菓子で美味しかったです
私は以前に、会社へのお土産に数箱ほど購入したことがあります
いわさきちひろさんの可愛らしいイラストが好評でとても喜ばれました
ミュージアムショップ
ミュージアムショップは、来館者の方で賑わっていたので写真を控えました
いわさきちひろさんの絵本、作品集、ポストカードなどや、国内外の絵本作家のグッズスペースもありました
私は、既に安曇野ちひろ美術館でポストカードなどをたくさん購入していたので、今回はグッズに伸びかかる手を止め、眺めるだけにしました…
ミュージアムショップは、見ているだけでトキメキます
おわりに
小学生の頃に初訪問したのは、今のちひろ美術館に改装されるずっと前だったので、建物の内装も当時と全く違い、新しい美術館に来たという感覚でした
しかし20数年経った今でも、私の中であたたかな優しい記憶として残っていた当時の体験は、こどもの愛らしい姿を描き続け世界平和の源として発信し続けた、いわさきちひろさんからのプレゼントだったのかもしれません
ここは私にとっての大切な場所です、今度は母と一緒に来館したいです
安曇野ちひろ美術館についての投稿も、また後々記事にしたいと思います
ここまで読んでくださり、ありがとうございます
美術館情報
基本情報
ちひろ美術館・東京 公式ホームページ
https://chihiro.jp/tokyo/
〒177-0042 東京都練馬区下石神井4-7-2
TEL:03-3995-0612 / テレフォンガイド:03-3995-3001
FAX:03-3995-0680
開館時間
10:00 〜 16:00(最終入館15:30)
※新型コロナウィルス感染拡大を鑑み、短縮営業
休館日
月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)
※年末年始(1月2日から開館)
※冬期休館あり
※展示替えのための臨時休館あり
入館料
大人:1,000円
高校生以下:無料
団体(有料入館者10名以上)、学生証持参、65歳以上:800円
※割引等あるので、詳細は公式ホームページをご確認ください
アクセス
西武新宿線上井草駅下車 徒歩7分
JR中央線荻窪駅より西武バス石神井公園駅行き(荻14)
「上井草駅入口」下車 徒歩5分
西武池袋線石神井公園駅より西武バス荻窪駅行き(荻14)
「上井草駅入口」下車 徒歩5分
駐車場あり
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